【蔵元訪問】「渡舟・太平海」の蔵元 茨城県石岡市「府中誉株式会社」を訪問

茨城県石岡市府中誉株式会社へ!

念願の蔵元訪問デビューは、今から10年前の2007年2月25日でした☆
どの酒蔵にするかメンバーで検討した結果、日帰りで行ける距離&いつものお店で飲んでいてみんなが好きな銘柄「渡舟(わたりぶね)」「太平海(たいへいかい)」を醸している茨城県石岡市の府中誉株式会社に行くことにしました♪(事前予約済み)

当日は上野から石岡まで「フレッシュひたち」で移動。初めて乗る特急に否が応でも気持ちが盛り上がります~(^o^)♪

フレッシュひたち

フレッシュひたち

10時半前に到着!!上野から1時間ちょっとという近さ☆
石岡駅から酒蔵までてくてく歩いていく途中で、酒屋さんの看板に「渡舟」の文字を見つけ、みんなで
「『渡舟』って書いてある書いてある♪ 来たんだねぇ~!!もうすぐだね♪」
とまた盛り上がります(^^)

石岡の町並み

石岡の町並み

もうすぐひな祭りという頃だったので、町のあちこちの家に通りから見えるようにお雛様が飾られていて、ほっこり♪

お雛様

お雛様

そしてそして、10時43分に到着~(^o^)/ どど~ん!立派な門構えですねぇ。

府中誉株式会社の門構え

府中誉株式会社の門構え

ドキドキして足を踏み入れると、専務と、ずらりと並んだ日本酒の瓶が迎えてくれました♪
素晴らしい眺めだぁ~(^o^)

ずらりと並んだ日本酒

ずらりと並んだ日本酒

麹蓋なんてものもあったり。

麹蓋

麹蓋

見学の前に、山内専務から、ふだん食べているお米とお酒をつくる際に使う酒米が違うことや、一度途絶えてしまったけれども苦労して復活させた貴重な酒米「渡船」のさわりの部分についてお話を聞きました。

山内専務

山内専務

お米の比較(食米・酒米・渡船)

お米の比較(食米・酒米・渡船)

酒蔵見学

いよいよ酒蔵見学の始まり始まり♪ 山内専務に蔵の中を案内していただきました。
この大きなのは精米機です。削ってすぐはお米が熱くなってしまうのだそうです。

精米機

精米機

ぱらぱらと次から次へと精米されていきます♪

精米中

精米中

そして、こちらが糠。まっしろ~!!美しい♪

糠

この「甑(こしき)」で、酒米を蒸すんですって☆大きい!!

甑(こしき)

甑(こしき)

酒母とか、醪(もろみ)とか、初めて聞くことばがたくさん出てきて頭の中は??でいっぱいでした(^^;

機械

機械

移動中

移動中

麹米

麹米

麹米2

麹米2

麹米アップ

麹米アップ

仕込み用タンク。
「小さな蔵なのでたくさんはつくれないんですよ。」
とのこと。でも、ということは、希少価値が高いということでもありますよね☆

仕込み用タンク

仕込み用タンク

メンバーの中では、1番お酒づくりに詳しい友達が、
「わぁ♪ 吟醸香がする~(^o^)」
と喜んでいたのを見て、
「そうか、これが吟醸香なのね☆」
と、私は初めての経験を楽しみ、かみしめて、鼻をくんくんさせておりました。(今はわかります♪ 幸せになれるとてもいい香りなんだなぁ~。)

タンク

タンク

吟醸香がしています

吟醸香がしています

奥が深い!深すぎる~☆ 1度じゃなかなかわからないですね(^^;当たり前か。

そうして、見学が終了したのが13時。酒蔵見学というものは1時間くらいで終わるのだろうなぁと思っていた私たちは、お昼ご飯にお蕎麦を食べる予定でおり、すでにお腹がぐぅぐぅでした。

数日前に詰めたばかりの渡舟をいただけることに!

さて帰ろうかな?と思ったら、なんと!!数日前に詰めたばかりの渡舟などをいただけることになりました☆ こんなに嬉しくありがたい機会はありません。ぜひお願いします(*^-^*)
お漬物まで出していただき、それをつまみながらいただくと、どっしりした日本酒の旨味、そしてフレッシュな味わいと大好きなフルーティーな香りが広がり、脳内が日本酒の美味しさでいっぱいになりました♪

数日前に詰めたという渡舟

数日前に詰めたという渡舟

貴重な渡舟

貴重な渡舟が大事に新聞紙にくるまれています。

山内専務のお話し

さぁ、いよいよ山内専務直々にお話しをうかがいます!初めて直接杜氏さんからお話を聞けるとあって、ドキドキ・ワクワクです☆

日本酒の工程について

酒蔵を見学させていただきながら説明を受け、またもう一度お話をうかがいましたが、「麹造りと酒母造りは何が違うの?」など、ちょっとやそっとじゃ理解できないくらい日本酒が出来るまでの製造工程は多く複雑でした。

精米 ⇒ 洗米 ⇒ 浸漬 ⇒ 蒸米 ⇒ 麹造り ⇒ 酒母(もと)造り ⇒ 並行複発酵 ⇒ 段仕込み ⇒ もろみ造り ⇒ 上槽 ⇒ 新酒の完成☆ ⇒ 濾過、火入れ、割水、熟成など ⇒ 瓶詰め

例えば、ワインの製造工程は、これだけです。

除梗破砕 ⇒ 発酵・醸し ⇒ 圧搾 ⇒ 樽熟成 ⇒ おり引き ⇒ 瓶詰め

このように製造工程が多いからこそ、たった1つの工程をとっても失敗が許されず、毎年同じ味を出すことはとても難しい のだそうです。

例えば、お米1つにしても毎年出来が違うため、「お米の浸水時間はどれくらいにするか?温度はどれくらいにするか?」など、今年の造り方を見極めて対応する必要があり、様々な調整を行うとのことでした。

ある工程たった1つ、ほんの数秒の対応などで、ガラッと大きく味が変わってしまうなんて、想像を絶しました。。。気が遠くなりそうです。

蔵人さん達の熱い思いと、細やかな気配り、作業などによって造られる「繊細な飲み物」 が日本酒だったなんて!!ただただ感心するばかり、今までよりもっともっと大切に味わっていただこう!と心に誓いました。

幻の酒米「渡船」の復活と「渡舟」ができあがるまで

「県産米で日本酒を造りたい!!」という山内専務の熱い思いからスタートした絶滅品種だった幻の酒米「渡船」復活によってつくられた渡舟のお話を聞きました。

県産米で日本酒を造りたいものの、これから新しく県産米を探し、日本酒を造るには相当の時間がかかると読み、以前造っていた酒米がないかたくさんの農家さんにお話を聞いてまわったところ、「山田錦」の親に当たる絶滅品種である「渡船」があることを知り、ぜひこのお米で造りたい!と考えたそうです。

しかし、絶滅品種ということは、どの農家さんも種もみを持っていません。そんな時、どこかにないかと調べていたら、つくばにある農林水産省にて品種を保存していることがわかり、たった14gの種もみを分けてもらうことに成功。

病気に弱く、食米より収穫できるまで1ヶ月ほど遅く、背丈が高いため稲穂が倒れやすいなど、栽培が難しい渡船の栽培に適した立地条件なども調べて、農家さんに栽培を依頼したそうです。

2年後に、たった10数キロではありましたがお米を収穫することができ、ようやく酒造りがスタート!お父様の代でも復活させることができなかったくらいなので、どのように日本酒を造りあげればよいのか、研究・試行錯誤しかなり苦労されたようです。

そうして出来上がったこの日本酒の名前を酒米の名前「渡船」から「渡舟」と決定。初年度は、4合瓶で300本程度しか造れませんでしたが、販売したところ反響があり人気商品となったそうです。

「日本酒は米と水と人」

「いいお酒を造る最大条件は、原料の米と水、そして造る人の技術・経験・熱意。大量生産と高品質は両立しない。だから小さい蔵で小さい仕込みで丁寧に造っている。とにかくいい酒を造る、これしか無い。」

こう言い放つ潔さ、ものづくりへの姿勢、かっこよさに心からしびれました。 あえて挑戦し苦労してでもいいものを造りたい!県の日本酒だと誇れるものを造りたい!と語る山内専務に、感銘しました。こんな素敵なお話しを聞かせてもらったら、聞いてる方の考え方も変わるってもんです。

記憶が曖昧な箇所、詳しい数値など、下記サイトから引用させていただきました。

引用:なかた屋マイスター通信 幻の酒米「渡舟」復活絶滅種から一流の味(茨城新聞 平成12年4月16日) 

日本酒業界が危ない!?

ちょうど焼酎ブームだったこの頃、世界に誇れるお酒、文化が日本酒であるにも関わらず、「いいお酒をつくっても、知られない、飲まれない、そうして年々、廃業に追い込まれていく蔵元が増えていて日本酒業界は、みな危機感を持っている。」というお話も聞きました。

こんなに手間ひまかけて日本酒を造ってそれもとっても美味しいのに、誰にも知られず、衰退していきつぶれる蔵があるなんて。。と、とても悲しくなると同時に、「何でつぶれなきゃいけないの?」と、とても悔しくなりました。

泣き顔

自称「日本酒伝道師」になろうと思った瞬間

酒蔵見学されていた他の方々が少しお話を聞き帰られたあとも、「まだもっと聞きたいです!」という小娘4人を相手に、熱くたっぷりトータルで2時間もお話しを聴かせていただきました。

お話の前半は、和気あいあいと、香り高くどっしりと旨味のある渡舟と、すいっと飲めてもっともっと飲みたくなる太平海をいただきながら脳内が「日本酒でいっぱい、幸せいっぱい♪」なひとときを味わっていました。

しかし、お話の後半で、日本酒業界の実態も聞き、とても複雑な気持ちに変わっていきました。

「どうして?何で?」

1人でも多くの人に知ってもらうことから始める必要があるのかもしれない。そうして、1人でも多くの人が日本酒の美味しさを知り、1本でも多く売れれば、こんなに素晴らしい日本酒文化、日本酒の味が廃れずにすむかもしれない!!

「じゃぁ、どうしたらいいの?」

自問自答しました。そして、浮かんだことは、

「たかだか私が飲む量は知れているけれど、微力かもしれないけれど、まずは私が飲めなくなるその日まで、日本酒を飲み続けて、日本酒業界の売上に貢献したい!」

「1人でも多くの人に日本酒の美味しさを知ってもらうため、まずは私が周りに伝える!!美味しさを知ってもらい売上につなげるんだっ!!」

そう答えが出たら、頭の先から爪先に向かって稲妻が走り、居ても立ってもいられず、山内専務に、

「日本酒の素晴らしさをもっと広めたいです!このまま廃らせてしまうようなことになってはもったいないです!身近な人から少しずつ広めます!約束します!!だからこれからも美味しい日本酒を造ってください。ずっと応援し続けます!!」

と、言っている自分がいました。この瞬間から私の人生は今までと違う方向へ舵を切り直しました。

「日本酒を広めるために生きていく!」

府中誉株式会社へのアクセス・地図

住所 315-0014 茨城県石岡市国府5丁目9番32号
電話/FAX 0299-23-0233/0299-23-0234
営業日 2015年3月から日曜定休 ※12月は日曜も営業
アクセス 上野駅から石岡駅まで特急で1時間弱、片道2,490円。東京駅から京浜東北線⇒常磐線で石岡駅まで1時間40分弱、片道1,490円。石岡駅下車、徒歩約13分(約1km)
サイト http://www.huchuhomare.com/
※現在サイトはリニューアル準備中のようです。

今日のお土産

「府中誉 渡舟【わたりぶね】 純米吟醸 濾過前五十五 720ml」をお土産に購入しました。生詰ですよ。酒粕はいただきました。本当にありがたいことです。

お土産に購入した渡舟といただいた酒粕

お土産に購入した渡舟といただいた酒粕

石岡は、お蕎麦も美味しい!

日本蕎麦 一成(いちなる)へ

蔵元見学を終えたら、どこか美味しいお蕎麦屋さんでお蕎麦を食べようと考えていました。山内専務に
「どこか美味しいお蕎麦屋さんはありませんか?」
と聞き、15:00頃でも営業している「日本蕎麦 一成(いちなる)」を教えてもらいました。

日本蕎麦 一成

日本蕎麦 一成(いちなる)

興奮冷めやらぬまま石岡の町を歩き、目的地方面へてくてく歩きます。酔い覚ましにちょうどいい距離、ちょっと遠かったかな?お店に到着です。

朝ごはん以降何も食べてなくて空きっ腹だったので、みんなそれぞれ定食を注文し、湯葉と天ぷらを別注文したところ、天ぷらのボリュームがすごくて笑えました(^^)/

天ぷら

天ぷらのボリュームがすごっ!!

お蕎麦

お蕎麦おいしかった♪

お蕎麦はもちろんのこと、天ぷらも美味しくて満足なお店でした。
また美味しいお蕎麦食べたいな♪

お店の情報

※最新情報は、お店にご確認くださいませ。
そば 一成 石岡店

住所 茨城県石岡市国府5-7-4
アクセス JR常磐線「石岡駅」徒歩約12分
電話 0299-22-5430

さいごに

あれからはや10年が過ぎました。
山内専務との約束通り、自称「日本酒伝道師」として友人、知人という狭い世界ではありますが、地道に日本酒の輪を広げています。
日本酒が美味しいからというのはもちろんのこと、身銭を切ってでも日本酒業界を応援したいという気持ち、情熱の炎は未だに全然小さくなる気配はありません。きっと、山内専務に出会えなければ、ここまで「日本酒業界を応援しよう!」とは思わなかったことでしょう。

今回、こうして文字にすることで、改めて日本酒に対する熱い思いがフツフツと湧いてくるのを感じています。10年経った今の日本酒業界状況を、山内専務はどんな風に感じられているのだろう?と、お話を聴きに行きたくなりました。
今度、山内専務(今は社長!)に会いに行こう♪
笑顔の女性

東京、上野から近いので日帰りで行けちゃいます。美味しいお蕎麦を食べたり、石岡駅からバスに30分揺られて「茨城県フラワーパーク」に行くのも良さそうですね☆
みなさんも一度、府中誉酒造さんを訪ねてみてはいかがでしょうか(^^)♪

今日の3本☆

渡舟も太平海もフルーティーで美味しくて好きなので1本にしぼれませんでした(^^; みなさんもぜひ一度飲んでみてください。みんなで蔵元さんを応援しましょう~(^o^)/

府中誉 渡舟 純米吟醸 ふなしぼり

酒米「渡船」の魅力を凝縮した府中誉最上の吟醸酒。蔵元さんでもいただいた銘柄で、とってもフルーティーでぜいたくな1本です。あまりお目にかかることはありませんが、大好きなお店でこの「ふなしぼり」があると、必ずいただきます。どっしりしつつ香りが華やかでとても美味しい♪ おつまみいらずな濃醇さです。

府中誉 渡舟 純米吟醸 濾過前五十五蔵

幻の酒米「渡船」が初めての方はまず五十五を!たしか一昔前、私のデビューは、こちらの五十五でした。無濾過ですのでお米の旨味が口いっぱいに広がり、青リンゴのような爽やかなフルーティーな香りも味わえます♪

府中誉 太平海(たいへいかい)特別純米 濾過前取り 火入れ

太平海シリーズ唯一の通年商品!お刺身をいただきながら飲むのが大好きです。渡舟よりもスッキリしていますので、するすると飲めます。和食なら何にでも合いますね。最後にほんのりフルーティーな香りが優しく広がります♪ 値段も手頃で嬉しいです(^^) 冷蔵庫に常備しておきたい1本です☆

eye-2017-ranking[途中経過報告] 2017年日本酒ランキング(2017/11/19更新)

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